六浦 ヨガのある暮らし〜膝のためのヨガプラクティス
「膝が痛い…」そんなお悩みを抱えている方に、膝を支える筋肉を強化するためのヨガポーズを取り入れたプラクティスをご紹介します。私の父も長時間座る生活習慣から膝の痛みに悩まされており、そのサポートをする中で学んだ効果的な方法を共有します。膝をサポートする筋肉を鍛え、無理なく続けられるヨガを始めてみませんか?この記事では、膝を痛めている方が避けるべきポーズや、膝に優しい立位の練習を中心に、実践しやすい内容をご案内します。
免責事項
この記事の内容は、教育目的で提供されているものであり、医療アドバイスを代替するものではありません。すでに膝に痛みや不調がある場合は、ヨガを始める前に必ず専門医や理学療法士に相談してください。安全で快適なプラクティスのために、自分の体の声を大切にしましょう。
自己紹介
私は、地域活動として横浜市金沢区のコミュニティセンターでヨガを指導しています。ヨガの古典的な教えであるハ支則にもとづいたライフスタイルに魅せられて、ヨガのアーサナ、呼吸法、瞑想の学びを深めています。
膝を痛めている方が避けるべきポーズ
膝の痛みは、私たちの日常生活での動きを制限し、膝を支える筋肉を弱化させることにつながります。そのため、膝を支えている筋肉を強化していくことは、膝関節への負荷を緩和するためにも重要です。筋肉を鍛えることで、膝にかかる衝撃吸収の助けとなるほか、ターゲットとなる筋肉をストレッチすることで関節の可動域を回復させたり怪我の防止につながるからです。つまり、正しいやり方でヨガを練習することは膝への負荷を和らげ、日常の怪我防止という点においてとても有効です。
この記事では、膝を痛めている方(痛めたことがある方)が、どういったプラクティスを中心にヨガを行えば良いかをお伝えします。なお、深刻な膝の痛みがある場合(過去にあった場合)は、必ず専門医の助言のもとヨガを行うようにしてください。
膝を痛めている方が避けるべきヨガポーズ:
- ベカーサナ(蛙のポーズ):足の裏を腰の外側に降ろすことで膝がねじれ、全十字靭帯と内側半月板に負担
- ヴィラーサナ(英雄のポーズ):膝を腰の外側に出して座ると膝が可動域の限界に近づく、そこに回転と体重が加わり膝をいためる。
- パドマーサナ(蓮華座):股関節の可動域が十分でない場合は膝がねじれてしまう。
- パサーサナ(輪縄のポーズ):ハムストリングとふくらはぎに十分な力長いと、膝に圧力がかかり、前十字靱帯が損傷する。反対に、前十字靱帯が弛緩すると膝の力と安定性が損なわれる
参考:ヨガジャーナル67号(メアリー・リチャーズ 理学療法士)
膝を痛めている方が避けるべき陰ヨガポーズ:
- サドル(鞍のポーズ):割座ではなく、正座(かかとに座る)ポジションから行えば、膝を痛めるリスクは低減
- シューレース(靴紐のポーズ):代替ポーズ:仰向けのシューレース
- スクエア(靴紐ポーズのバリエーション):代替ポーズ:仰向けの針の糸通し
- スリーピングスワン(眠った白鳥):代替ポーズ:仰向けの針の糸通し
サドルポーズやスリーピングスワンを実践する場合も、膝頭をしっかり閉じて行う事でねじれのリスクは低減できます。
シューレースやスリーピングスワンも、仰向けのポジション(仰向けのシューレースや針の糸通し)で行う事で、体重による負荷を下げる事ができます。
膝を痛めている方は、股関節の可動域が十分でない場合や無理をしてポーズを取ると、膝にねじれや過度な負担がかかりやすくなります。代替ポーズを使ったり、ポーズの変更やサポートを加えたりすることで、安全に練習を続けることができます。自分の体と向き合い、無理をせず、膝に優しい方法でヨガを楽しんでください。
膝を強化するためには立位の練習を中心に行う
膝の周りの筋肉を強化するため、立位(股関節外旋)のポーズを中心に行なっていきます。立位のポーズで足の筋肉をたくさん使ってあげることで、滑液がつくりだされ、関節が強くなっていきます。
ここで注意したいのが、股関節を凱旋させるべきポーズで膝に体重をのせたまま膝を曲げたり、外旋してしまうことです。かならず、インストラクターの指導の元で正しい形でポーズを練習するようにしましょう。(膝を痛めていない人も、膝損傷のリスクにつながります)
膝のためのヨガポーズ
- スプタ・パタングシュターサナ
- プラサリータ・パドッタナーサナ ABCD
- ウトゥカターサナ
- パータングシュターサナ
- マーラーサナ
- ヴィラバドラーサナII
- トリコナーサナ
- ヴィラバドラーサナI
- ナタラジャーサナ
- シャラバーサナ
- ジャヌシルシャーサナ
ターゲット:大腿四頭筋・ハムストリング・外転筋・内転筋・中臀筋と大臀筋
膝のためのプラクティス(シークエンス例)
ヨガをする際に、注意したい点3点:
- 股関節外旋ポーズでは股関節を開く(膝は無理にまげたり、外旋させない=>つま先と膝の向きが同じこと)
- 過伸展:膝の過進展:膝が伸びすぎてしまう(180度以上に伸展)例*ウッティタトリコナーサナ(伸びた三角のポーズ):ブロックを使う。
- 肘の過伸展:二の腕の外側と内側の筋肉をしっかり使うことで、関節が伸びすぎないように。肘の内側のシワが向かい合うように、肘を外側に少し押すようなイベージ(ダウンドッグ)
膝を痛めてしまうと、私たちの日常生活へも大きく影響します。立位のポーズで足まわりの筋肉を強化することが、膝を痛めるリスクを最小限に押さえ怪我の予防につながります。ヨガは、人との競争ではありません。ポーズの完成形ができた・できないに拘らず、自分にとって気持ちよくポーズをとれる場所がどこなのかを観察しましょう。
自分の身体の声に耳を傾けてSTOPと言ってくれるのは、外でもないあなた自身です。身体の感覚に意識をむけて行えば、ヨガは動くマインドフルネス瞑想の時間です。
毎日の瞑想習慣にヨガを取り入れてみましょう。
お知らせ
2025年1月より六浦南コミュニティハウスにて陰ヨガ・マインドフルネス講座をスタートします。(1月講座は受付終了)
2月講座のお申し込みは、六浦南コミュニティハウスのHPでお知らせします。