六浦 ヨガのある暮らし〜チャトランガ・ダンダーサナの練習方法(初心者向け)
Contents
チャトランガダンダーサナ とは?
太陽礼拝に出てくる「チャトランガダンダーサナ (Chaturanga Dandasana) 」とはどんなポーズでしょうか?
Chaturは、「4」、Angaは「手足」、Dandaは「杖」を意味します。日本語だと「四肢を支える杖のポーズ」です。まさに名前の通り身体が一本の棒になったようなイメージで、両手と両足で体を支えるポーズです。難易度の高いアームバランスのポーズとして、太陽礼拝の中にも登場します。
こちらのブログ記事で、チャトランガ・ダンダーサナをマスターするコツをお伝えしました。
ここでは初心者の方でも取り組めるチャトランガ・ダンダーサナの具体的な練習方法をお伝えします。
チャトランガ・ダンダーサナ を練習するための3ステップ
チャトランガを正しく行うためには、体の使い方、そしてコア(体幹)を使える必要があります。特に筋力に自信のない方、初心者の方は段階を踏んで練習していくことをお勧めします。
- ステップ1:膝をついたチャトランガ(ベルト1本とブロック2つを使用)
- ステップ2:膝をついたチャトランガ(ベルト・ブロックなし)
- ステップ3:膝を持ち上げてチャトランガ(ベルト1本とブロック2つを使用)
ステップ1:膝をついたチャトランガ(ベルトとブロックを使って腕の使い方をマスター)
目的:
- 第1ステップでは、チャトランガダンダーサナの上半身の使い方・腕の使い方の感覚を覚えることが目標です
準備:
- ベルトで小さな輪っかを作り、両腕を通します。肘の上くらい、二の腕にひっかけておきます(肩幅で調整)
- ブロックを両手指先の斜め前にくるぐらいにセット(一番低い高さでOkです)
- ブロックが2つ用意できる場合は、もう一つのブロックをプランク姿勢をとった時、肘の後ろに一番高い高さでセットしておきます(拳1つ分くらいのスペース開けます)これは、肘を90度に曲げる感覚を掴むために使います。
実践:
- ベルトを腕にかけた状態でプランク姿勢を作ります(この時点でブロックをセットしておきます)
- 膝を床に下ろし、つま先は立てたまま、肘・脇を閉めて胸を前にスライドさせます。
- 肘を曲げて胸を床に近づけます。この時、胸が下のブロックにつかないよう、お腹を引き上げます。さらに肘のブロックを倒さないよう90度を意識して胸と床が平行になるところでキープ。(床には降りず、手で押してポーズから出ます)
ステップ2:膝をついたチャトランガ(ベルト・ブロックなしでコアの力を使ってゆっくり床に降りる)
目的:
- 第2ステップではで膝をついたままゆっくり床に降りることで、体幹・コアの力をつけることが目標です。
- ステップ1で覚えた腕の感覚を意識しながら行いましょう。
準備:
- ベルト・ブロックは外しておきます。プランク姿勢を作っておきます。
実践:
- プランクの姿勢から、膝を床に下ろします。つま先は立てたまま、肘・脇を閉めて胸を前にスライドさせます。
- 胸とお腹が同時に床に降りるようコアの力を使って体をゆっくり下ろします。(ベイビーコブラかアップドッグ〜ダウンドッグへ移行)
ステップ3:膝を持ち上げてチャトランガ(ベルトとブロックを使って、体幹・足を使って全身を支える感覚を覚える)
目的:
- 第3ステップでは、膝を持ち上げて行います。体幹と足(かかとで押す力)を使って全身を支える感覚を覚えましょう。
準備(ステップ1と同じ):
- ベルトで小さな輪っかを作り、両腕を通します。肘の上くらい、二の腕にひっかけておきます(肩幅で調整)
- ブロックを両手指先の斜め前にくるぐらいにセット(一番低い高さでOkです)
- ブロックが2つ用意できる場合は、もう一つのブロックをプランク姿勢をとった時、肘の後ろに一番高い高さでセットしておきます(拳1つ分くらいのスペース開けます)これは、肘を90度に曲げる感覚を掴むために使います。
実践:
- プランクの姿勢から、かかとを後ろに押し出しながら、肘・脇を閉めて胸を前にスライドさせます。
- 肘を曲げて胸を床に近づけます。この時、胸が下のブロックにつかないよう、お腹を引き上げます。さらに肘のブロックを倒さないよう90度を意識して胸と床が平行になるところでキープ。(床には降りず、手で押してポーズから出ます)
筋力・コアの力がない場合でも、膝をついたバリエーションで正しい腕・上半身の使い方を覚えることができます。さらに、ブロックを入れることで肘の曲げ方、胸の下ろし方を意識的に行うことができるようになります。いったんポーズに入ったら、腕の力だけで支えようとせず、足で押す力、体幹・コアの力でお腹を引き上げる力、肩甲骨を下に引き下げるような意識で全身をアクティブに使う必要があります。
肘は90度にする必要があるのか?
肘を90度に保ったまま、チャトランガダンダーサナを行うことは、手首に負担がかかります。太陽礼拝を繰り返し練習するアシュタンガヨガなどでは、肘を深く曲げ、お尻を持ち上げるようにして負荷を減らしている方も多いです。正しいポーズのアライメントを覚えることは、コアの使い方を意識する上で非常に有効です。
しかし、実際の練習においては手首に負担がかからない程度に肘を曲げて行うことをお勧めします。様々なバリエーションを試して、自分に合うスタイルを見つけましょう。
必ず手首の準備運動を行いましょう
チャトランガ・ダンダーサナは、正しく行おうとすると手首にとても負荷のかかるポーズです。練習に取り組む前に、必ず手首のストレッチを行いましょう。
基本的なポーズであっても深い思慮と気づきを持って練習すれば、身体と心を一つにし、調和させることができる。(出典:アイアンガー 108の言葉)