六浦 ヨガのある暮らし〜チェアヨガについて
チェアヨガとは
チェアヨガとは、言葉の通り椅子を使って行うヨガです。
大きくチェアヨガには2つのスタイルがあります。
- ロコモヨガ的なチェア・ヨガ
- アイアンガースタイルのチェア・ヨガ
ロコモヨガは、身体が硬い人、関節の痛みが気になってあまり大きな動きをすることができないという人でも安心して始めることができるヨガです。シニア世代の方向けにも取り入れやすいヨガスタイルです。
アイアンガーヨガについては、詳しくはこちら。
B.K.S.Iyengar(アイアンガー師)によって編み出されたヨガのスタイルです。プロップス(補助器具)を活用し、ポーズの正しいアライメントを重視するのが大きな特徴です。ヨガで椅子を使う練習方法も、このアイアンガー師から始まったと言われています。今回は、主にアイアンガースタイルのチェア・ヨガの観点からお伝えします。
チェア(椅子)を使う目的
チェア・ヨガは、やさしいヨガのイメージがあるかもしれませんが、椅子を使う目的は軽減だけではありません。椅子を使うことでポーズを深め、強度を高めるという使い方もできます。
- 【軽減する】身体が硬い人、筋力に自信がない人でも椅子でサポートすることで、ポーズにアプローチしやすくなる
- 【強度を高める】難易度の高いポーズでも、椅子を取り入れることで安定して、長い時間ポーズをホールドできる
- 【正しいアライメントをとる】椅子を使うことで正しいアライメントでポーズを取れるようになる
- 【ポーズを理解し深める】正しいポーズのアライメントを理解し、ポーズを深めることができる
椅子を使うことで、ポーズへの理解が深まり難易度の高いポーズにもアクセスしやすくなります。練習する場合は、椅子に頼りすぎないことも重要です。いったん正しいポーズのアライメントを覚えたら、椅子なしでもポーズにチャレンジしてみましょう。椅子がある場合とない場合では身体の感じ方も異なります。
ヨガは自分の心と身体に向き合う時間です。椅子を使うことで、より長い時間ポーズにとどまることができます。集中して自分の呼吸に意識を向けてみましょう。新たな発見があるはずです。
どのような椅子を使えばいいの?
私のクラスでは、よくある折りたたみのパイプ椅子を使っています。アイアンガーヨガの練習用に特別に作られたアイアンガーチェアもありますが、市販のパイプ椅子でも代用可能です。パイプ椅子には様々な活用方法があります。
例えば、ガルダーサナ(鷲のポーズ)は一本足でバランスを取るのがとても難しく初心者の方は苦戦します。椅子に座った状態からガルダーサナの足の形を作ることは非常に簡単です。安定した状態で、上半身、下半身の形を作ってから、少しお尻を椅子から浮かせてみる。そんな風にアプローチしています。
クリエイティブなチェア・ヨガ
椅子だけに限らず、プロップス(補助具)の活用方法は多岐に渡ります。テキストにのっている、使い方が全てではありません。サポートが必要だと感じた時に、ベルトやブロック、ボルスターなどを使って調整することで、自分にとって最適な練習スタイル・オリジナルの練習方法を見つけることができます。
チェアヨガは、椅子を折り畳んで使ったり、裏返して使ったり、さまざまな工夫ができる、とてもクリエイティブなヨガなのです。
アイアンガー師の言葉
Yoga is for all. Nobody should be denied the opportunity to experience its benevolence. It is this thought that impelled me to think of all these props
ヨガは全ての人のためにあります。誰もがヨガの素晴らしさを経験できる機会を持つべきです。この考えのもと、プロップス(補助具)を使うことを考えついたのです。