【リトゥチャリヤ】アーユルヴェーダの習慣・季節の過ごし方
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アーユルヴェーダでは、季節が重要な役割を果たします。季節や気候の変化に応じて自然界のエネルギーのドーシャバランスが変わります。私たちの体も自然界の変化を受けて体調をくずしたり、不調を引き起こしたりします。季節ごとの性質を理解し、季節に応じた過ごし方、季節に合ったヨガのポーズや呼吸法、瞑想を生活に取り入れましょう。
わたしはアーユルヴェーダ専門の医療関係者ではありません。以下の情報は、医学的なアドバイスとして解釈されるべきものではありませんのでご留意下さい。これらの情報は私がヨガインストラクターとして学んできた知識と実践をベースにしています。アーユルヴェーダの一般的な季節の過ごし方からインスピレーションを得たり、アイディアを活用して個人の学び・セルフケアに役立てることを目的としています。
Contents
こんな人におすすめ
季節の移り変わりに体調をくずしやすい
季節に合わせたアーユルヴェーダの過ごし方を知りたい
自分の体質に合わせて生活習慣や食べ物をチョイスしたい
アーユルヴェーダの季節
アーユルヴェーダでは季節を6つに分けています。シシラ(冬)、ヴァサンタ(春)、グリーシュマ(夏)、ヴァルシャー(雨季)、シャラダ(秋)、ヘマンタ(冬前の寒い時期)1日の時間帯によってドーシャのバランスが私たちの体に影響するのと同じように、季節の変化によっても私たちの消化力や体力は変わります。春から夏にかけて、人間は食欲・消化力が落ち、体力が奪われやすくなります。反対に、秋から冬にかけて、消化力が上がり、体力がついていく時期となります。とくに自分のドーシャ型(体質)に対応する季節にはドーシャのバランスをくずしやすくなります。アーユルヴェーダでは自分の体質に応じて、食事とライフスタイルを調節することを推奨しています。
リトゥチャリヤ・季節に応じた過ごし方と食べ物
春(カパ)
春は冬のように多くの食べ物を必要としません。この時期、アーユルヴェーダではファスティング(断食)をすることも多いようです。(ヴァータ・ピッタの人は長めの断食は向かないそうです。長期のファスティングを実践するときは、必ず専門家のもとでアドバイスを受け自分に合ったやり方で行ってください)
春から夏にかけて、食欲、消化力が落ちてくる時期なので、できるだけ軽く消化の良い食事を心がけます。木の芽や筍、旬の苦味の野菜(ニガウリ)がおすすめす。消化力をサポートするためスパイスを使ったハーブティーを取ると体を温めてくれ、風邪を予防してくれます。消化を助けてくれるスパイスには、クミン、フェンネル、生姜などがあります。
- 春におすすめのデトックスティー
- クミンシード、コリアンダー、フェンネルを小さじ1杯づつをから炒りする→茶漉しでこして完成。(消化不良の時におすすめ。粉末にしてお料理にも使えます)
- よいもの:軽い運動・ヨガ(ヨガの経典によると、春はヨガを始めるのに最も適した時期だそうです)
この時期、花粉症が辛い方には鼻うがいもおすすめです。
夏
食欲が落ち、消化力も落ち、体力が一番消耗される時期だそうです。暑さと乾燥でヴァータが増加しやすいです。
- よいもの: 甘味、冷静、油分を含んだもの、軽くて消化に良いもの、滋養があり水分が多いもの、黒胡椒、長胡椒、生姜などのスパイスも消化を促進してくれます。水辺、よい香りのするもの、月の光、甘い音、肌触りの良い衣服。オイルマッサージ(ココナッツオイル・クールダウンの効果があります)
- 避けるもの:塩味・辛味・酸味、激しい運動、日光浴
雨季
天候や気圧の変化が激しく、ヴァータが乱れやすい時期。(台風シーズン)夏のうちに体力が奪われている時期なので、消化力も下がっています。
- よいもの:甘味、酸味、塩味、油性を含んだ消化に良い滋養のあるもの、蜂蜜。古米、古麦(アーユルヴェーダでは新米よりも熟成している古米の方が消化に良いと考えます)
秋
夏の間に貯まったピッタが増加しやすい時期。
秋の旬のフルーツを食べ、ギーなど冷性のものを取り入れて、長時間の空腹は避ける
- よいもの:月光浴(陰の要素があるもの。ピッタを下げてくれます)アロマ(サンダルウッドやローズなど)
- 避けるもの:甘味、苦味、渋味、乾燥性のもの。
秋におすすめの栄養たっぷりの若返りドリンク(ドライフルーツドリンク)
- 干しいちじく1個、デーツ2個、黒レーズン5粒をコップ1杯の水に8時間ほどつけておく(前日の晩につけておくとGood)
- 翌朝、コップの水とフルーツをミキサーにかけます。そのまま飲んでもOk,牛乳を入れて温めても美味しいです!
私は、初めてデーツを食べた時甘すぎて苦手だったのですが、デーツの中でも甘さ控えめのファード種を食べたら、食べやすくずっとリピートしています。甘すぎるのが苦手な方にはこちらがおすすめです。(チョコレートを食べるより罪悪感がないので、パクパク食べてしまいます)
【作った感想】いちじくがなかったのでデーツとレーズンだけで作って見ました。温めず、冷たいミルクを混ぜただけの簡単バージョン。砂糖が入っていないのに、バニラシェイクを飲んでるような甘さ。自然な甘さなので食欲がない時の朝ごはんがわりにもおすすめです。
冬
この時期は、比較的消化力が高まり、代謝もよくなります。少し重く油性の食べ物、甘いものや、体が欲するものを食べましょう。
- 運動をして体力をつけるのに適した時期。冷たいものは避ける
寒い日が続くと、体の芯から冷えてしまいます。そんな時は、太白ごま油でオイルマッサージがおすすめです。私は寝る前に足裏だけ毎日オイルマッサージする習慣にしています。続けていると足先からポカポカ、お肌もすべすべになってきます!冬は代謝が落ちやすい時期=太りやすい時期、と思っていましたがアーユルヴェーダでは消化力も高く代謝も高まる季節なんだそう。好きなものをたくさん食べて、運動するのにいい季節なんですね。
この時期おすすめなのは白湯を飲む習慣です。私は冷え症なので夏以外は年中、白湯を飲んでいます。朝たっぷり沸かした白湯をゆっくり時間をかけて飲みます。体を温めてくれるだけでなく、消化促進、便秘改善の効果もあります。
白湯の作り方
鉄瓶(またはやかんや鍋でもOk)でお湯を沸かします。半分の量になるまで煮詰めるのがポイント(蓋を開けてボコボコさせて沸かします)
鉄瓶の場合は、そのまま空の鉄瓶を加熱して乾かして終わり(洗い物も出ないので楽ちんです)
飲みやすい温度まで冷まして、ポットなどに入れて少しづつ飲みます。
季節の変化を楽しむ
アーユルヴェーダでは自分のドーシャ(体質)に応じて、食事や過ごし方などを調節していきます。このドーシャと呼ばれる性質は、1日の時間帯によっても変化します。そして季節によっても、さらには私たち人間の人生のサイクルの中でも変化するそうです。今の自分のドーシャをを理解し、1日のサイクル、季節のサイクル、そして人生のサイクルに合わせてドーシャのバランスを取るのがアーユルヴェーダのアプローチです。
- 春(カパが優勢)〜夏(ピッタが優勢):食欲が落ち、消化力の下がる時期。
- 秋(ヴァータが優勢)冬(カパが優勢):消化力が上がり、体力をつけるのに良い時期。
アーユルヴェーダのある暮らし
季節ごとに、自分の体質や体調の変化に合わせたセルフケアを楽しみましょう!
自分に合っているか、心地よい習慣化どうかは実際にやってみないとわからないもの。アーユルヴェーダのリトゥチャリア・季節の過ごし方を参考にして自分だけの心地よい習慣を作りたいです。