陰のアーサナ Half Butterfly(ハーフバタフライ-半分の蝶々)

Half Butterfly(ハーフバタフライ-半分の蝶々)

ハーフバタフライ(半分の蝶々)

ハーフバタフライ(半分の蝶々)は、陰ヨガの代表的なポーズの一つで、特に背骨や腰回りの緩和に効果的です。 座位から片脚を伸ばし、もう片方の膝を曲げて足の裏を内腿に近づける姿勢です。リラックスした状態で体を前屈させ、脚の内側、腰、背骨に働きかけます。

効果

  1. 背骨・腰回りの緩和: 前屈することで、背骨や腰の筋肉が緩み、慢性的な腰痛の軽減に効果があります。特に長時間座っている人や腰のこわばりを感じる人におすすめです。
  2. 内腿・ハムストリングスのストレッチ: 片脚を伸ばして前屈することで、内腿とハムストリングスを効果的に伸ばします。
  3. 骨盤の柔軟性向上: 骨盤周りの筋肉を解放し、股関節の可動域を広げます。
  4. リラクゼーション効果: 長時間ホールドすることで、精神的にもリラックスし、副交感神経が優位になります。

腰痛に対する効果

ハーフバタフライは、背骨や腰を緩めるため、軽度の腰痛の改善に役立つ場合があります。腰を無理に伸ばさず、丸めることで背中全体がゆるみ、腰部への圧力を軽減できます。ただし、深く前屈しすぎると逆に腰に負担がかかる場合もあるため、無理のない範囲で行いましょう。

ターゲットエリア

  • 骨盤、股関節、腰椎、胸椎
  • ハムストリング、腰方形筋、胸腰部

禁忌

  • 坐骨神経痛
  • 急性の腰痛や椎間板ヘルニアの方は注意: 深く前屈すると腰に負担がかかることがあるため、痛みが出る場合は行わないか、クッションやブロックを使用して高さを調整してください。
  • 膝に問題がある場合: 膝の内側に痛みを感じる場合は、曲げた膝の下にクッションを挟んでサポートするか、ポーズを避けましょう。

ポーズのインストラクション

ポーズに入る時

  1. 両足を伸ばして長座の姿勢で座る
  2. 片足の膝を曲げ、踵を鼠蹊部の近くに。膝を真横に倒して足裏が伸ばした足の腿の内側につくように。
  3. 伸ばした方の足に向かって体を倒す。

*背骨を伸ばしたまま、骨盤前傾させるアプローチ(筋肉を使う):ハムストリングのストレッチに効果的
*背骨を丸めて、重力にゆだねてポーズをホールドするアプローチ:より背骨のストレッチに効果的

ポーズから出る時

  1. 手をつきながら状態を起こす。→反対足も行う。

ホールド時間目安

  • 3分〜5分

軽減法・バリエーション

  • 【軽減】ブロックで頭をサポート(肘を立てて両手で顎を支えるように頭をサポートしてもよい)
  • 【軽減】前に前傾しづらいばあいは、お尻の下にブランケットをしく
  • 【軽減】膝を曲げて、腿とお腹をくっつけるようにしてホールド。(時間と共に、すこしづつ踵の位置を遠くにスライドさせる)膝の下にブランケットかボルスターを入れてもOK
  • 【バリエーション】前が足と伸ばした足のセンターに向かって前屈。(より内転筋に効かせるアプローチ)
  • 【バリエーション】ハーフフロッグのバリエーション。片足をヴィラーサナ(割座)の姿勢で曲げる。お尻の横に踵がくるポジション。(股関節内転の動き)
  • 【バリエーション】側屈のバリエーション。片手を床に、頭を手の上に休めるようにしてなるべく筋肉を使わずホールドできるポジションを探す。

カウンターポーズ

  • 仰向けで伸びをする
  • 座位のツイストポーズ
  • ワイパーの動き

経絡ターゲット

  • 膀胱の経絡(背骨)
  • 胆嚢の経絡(おしり、肋骨外側)
  • 肝臓・腎臓の経絡(膝、ももの内側)